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あなたは鼻呼吸?口呼吸?

テーマ:健康情報, 歯周病予防, 虫歯 2010.07.18

こんにちは。梅雨明けだそうですね。明けましておめでとう???

毎日暑いですが、新潟の暑さはそんなには嫌いではありませんが、夏バテしないためにも滋養のつくものでも食べようかなと思う今日この頃。

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dog.gif今日は口呼吸のお話。

普段診療していて、どれだけ歯石取りしてもブラッシングに気をつけてもらっても歯肉の炎症があまり改善しなかったり歯石が繰り返し沈着してしまったりする患者さんがいらっしゃいます。そうした患者さんへの視点を少し変えてみると呼吸が正常ではないことに気づいたりします。

ああ、口呼吸なんだな‥‥と。

普段無意識のうちに行っている呼吸ですが、鼻からか口からか意識してみてください。ぼーっとしているとなど「少しでも口を開けているかも?」と思い当たる人は、口から息を吸って吐いている=口呼吸をしている可能性があります。 口呼吸は歯肉の炎症だけでなくさまざまな病気を引き起こします。

雑菌やほこりが濾過される仕組みになっています。

外からのウィルスや雑菌が直接免疫系に作用してしまいます。

 

口呼吸かどうかチェックする項目はいくつかあります。唇が乾燥しやすかったり、口内炎ができやすかったり、歯並びが悪かったり、唇を閉じたときに顎にしわが寄る(梅干しみたいに)、などなど。

口呼吸によるお口のトラブルには次のようなものがあります。

 

bikkuri01.gifプラーク・歯石が付きやすくなるbikkuri01.gif 口の中が乾燥し唾液が行き届かないために自浄作用がないが起きないため。

bikkuri01.gif歯肉の炎症bikkuri01.gif 唾液の免疫機能による作用が働きづらいため。

bikkuri01.gif上の前歯の白濁(虫歯)bikkuri01.gif 唾液の自浄作用、緩衝作用(虫歯菌の出す酸を中和する)が受けづらいので歯が再石灰化しにくい。

※口の中は食後酸性にかたむき歯は脱灰(溶ける)しますが唾液の緩衝作用で再石灰化(再びカルシウムをとりこむ)するということを繰り返すのです。

bikkuri01.gif唇が厚くなるbikkuri01.gif 口輪筋、唇に緊張がなく筋肉がゆるむため

bikkuri01.gif上の前歯が突出する(出っ歯)bikkuri01.gif 歯は口唇と舌の力のバランスでいつが決まるのですが、成長期に口輪筋、唇に緊張がなく筋肉がゆるんでいると、外側に力が向かい、出っ歯になりやすくなるのです。

 

bikkuri01.gif唇、口腔内の乾燥、口内炎bikkuri01.gif 口の中が乾燥し唾液が行き届かないために粘膜が保護されません。細菌にも弱くなりますから口内炎もできやすくなるのでしょう。

bikkuri01.gif歯肉が厚くなるbikkuri01.gif 外気に直接触れるために、防御機構として線維化し歯肉が厚くなり黒くなったりします。

かなり沢山のトラブルを列記しましたが、これらはそれぞれ関連があり同時にいくつもの症状が出ることが多いので大変です。しかし、鼻呼吸に切り替えるトレーニングをすることで改善することも多いので根気よく治していきましょう。

また、お子さんが日常生活で口を閉じているよう保護者の方は見守ってみましょう。歯周病や虫歯を防げるだけでなく歯列不正も予防できます。

ただし、 アレルギー性鼻炎などで口呼吸が子供のころから習慣化してしまっている方の場合は切り替えがなかなか困難であるかもしれません。キシリトールガムなどを口を閉じて咬むトレーニング、口輪筋を鍛えるトレーニングなどが必要でしょう。

ご相談ください。

 

 

 

                                                                                                   

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