2014年もよろしくお願いします
あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
今年は何事も‘うま’くいって、幸運が駈け込んでくるといいですね。
この冬の私のマイブームは「甘茶」です。
昨年、長野県佐久市のお土産で頂きました。
なんと、砂糖を入れていないのに甘い。結構甘い!
甘茶はユキノシタ科のアマチャの葉を蒸して、乾燥させたもの。その過程で発酵が加わって甘味成分が抽出されるのです。
花祭り(お釈迦様の誕生を祝うもの)の時に仏像に注ぎかけるものとして古くから用いられたそうです。
生産されている長野県佐久地方では甘茶を天神祭や道祖神祭等で神酒の代用として使う風習があります。
その味の方ですが、私は比較的代用甘味料にならされて育った世代なので甘茶の甘味に砂糖と異なるという不自然さは
感じませんでした。
しかし、他の方にもお淹れして反応をうかがったところ、人によってはその甘さに不自然なものを感じ取っていたようです。
やはり砂糖ではありませんから、感じ方、味への快不快は個人差があるものと思われます。
而してこのある種不思議な甘みの正体はなんなのか。フィロズルチンという成分です。これは甘茶の茶葉の発酵過程で
βグルコシダーゼという酵素が関わってなされるグリコシド結合というもので出来る化合物です。配糖体といいます。たくさんの配糖体が薬物として活用されています。因みに、ブドウ糖が二つグリコシド結合したものがショ糖(砂糖)で虫歯の原因になるのです。ショ糖だけでなく他の糖類でんぷん質も虫歯の原因にはなるわけですが‥‥。でも材料が結合の材料が違うのでフィロズルチンで虫歯になることはありませんが完全な非糖質ではありません。お茶としては淹れ方を注意すればまろやかな甘みですが、成分としてショ糖(砂糖)の百倍以上強い甘味があります。
それではなぜ人によって甘味の種類への感じ方が違うのでしょうか?そこはまだ確たる答えは用意できないようです。
人工的な甘みではなく天然の甘味にもかかわらず、甘茶の甘味を薬みたいと評したコメントも聞かれました。濃すぎると
茶葉本来の苦みを少し感じるのでそれでしょうか。実際、砂糖との違いを感じたわけですね。
キシリトールの甘味も妙に清涼感があってすぐわかります。ゼロコーラと普通のコーラの違いも判りますもんね。砂糖じゃない甘味。アスパルテームやステビアといった人工甘味料の甘味。
でも、甘茶は天然なんですよね。人間の舌は天然か人工かを噛み分けているわけではないかもしれません。
甘味を感じているのは舌にある味蕾内の味細胞です。細胞に味覚の刺激物質が触れると電気信号が送られ味がわかるという仕組みです。甘味刺激の電気信号については二つの経路が考えられています。砂糖と砂糖以外の人工甘味料とかキシリトールなどでは細胞で活性化する酵素が異なり味細胞から電気信号が送られる経路も異なるのです。
でも、そのせいで甘味の感じ方に違いが生まれているかどうかとなると、それは難しいところですよね、多分……。
人体の不思議、ということで。