睡眠不足と歯周病?
一見、関わりがなさそうな睡眠と歯周病ですが、睡眠不足は歯周病を悪化させます。
新潟の夏はもう過ぎ去った様相ですがこの夏睡眠不足に悩まされた方も多いのでは?
暑さだけではないでしょうが、お盆明けにやけに歯周病の急性発作(歯周病で歯ぐきがはれたり、熱をもったりすることです)を見かけるものですから、これは睡眠不足かはたまた気疲れか、遊びすぎか……と思っておりました。
いえいえ、、お盆も勤務日であった方も多いとは思います。みなさんお疲れ様でした。
そんなわけで、歯の健康のためにも睡眠をしっかりととることをおすすめします。
睡眠は自律神経、ホルモン分泌、代謝、循環その他の多数の身体機能と連動しており、質の良い睡眠によって十分に休養をとることが、生活習慣病の予防や治療に役立つことが広く知られるようになりました。
日本人はけっこう睡眠不足らしいです。20%くらいの人が睡眠による十分な休養が取れていないのだそうです。特に生活習慣病にかかりやすい年齢である50代の働き盛りの睡眠時間は平均でも7時間そこそこであり、睡眠による休養感が乏しい生活を送っているとのことです。
歯周病も生活習慣病の一つと位置付けられていますが、確かに50代くらいになると歯周病の症状が顕著に表れてきていますし、患者さん自身も自覚が出てくる年代のように思います。
さて、質の良い睡眠をとるためにどのような事に気を付ければよいのでしょうか。
昨年2014年3月には「健康づくりのための睡眠指針2014~睡眠12箇条」というのが厚生労働省からでています。
健康づくりのための睡眠指針2014
~睡眠12 箇条~
1.良い睡眠で、からだもこころも健康に。
2.適度な運動、しっかり朝食、ねむりとめざめのメリハリを。
3.良い睡眠は、生活習慣病予防につながります。
4.睡眠による休養感は、こころの健康に重要です。
5.年齢や季節に応じて、ひるまの眠気で困らない程度の睡眠を。
6.良い睡眠のためには、環境づくりも重要です。
7.若年世代は夜更かし避けて、体内時計のリズムを保つ。
8.勤労世代の疲労回復・能率アップに、毎日十分な睡眠を。
9.熟年世代は朝晩メリハリ、ひるまに適度な運動で良い睡眠。
10.眠くなってから寝床に入り、起きる時刻は遅らせない。
11.いつもと違う睡眠には、要注意。
12.眠れない、その苦しみをかかえずに、専門家に相談を。
睡眠時間は人それぞれなので8時間にこだわらなくても、日中の眠気で困らなければ十分だそうです。年を取ると必要な睡眠時間は短くなるのに床に入る時間は早くなるので眠ろうとする意気込みがかえって目を冴えさせるものです。それで寝床で長く過ごしすぎることになり熟睡した感じがなくなるので、眠くなってから床に就きむしろ早起きするくらいのほうがいいのだそうです。
加齢によって朝方になる傾向は強く、必要な睡眠時間も減るわけですからあんまり不眠恐怖症にならないで!と思いますね。
寝る前は刺激物を避ける、これはよくいいますよね。寝る前にコーヒー飲むなと。タバコ も止めたほうがいいそうです。
睡眠薬代わりの寝酒も深い睡眠を減らして夜中に覚醒する原因になるのでやめたほうがいいそうです。
これらを守って、十分眠っても日中の眠気が強いときには専門医に相談したほうがいいでしょう。
ついでに……
寝る前の歯磨きもくれぐれもお忘れにならないように