食欲の秋
秋ですねえ。
一年の中で一番過ごしやすい時期では?と思いながら夕飯の後に梨をほおばって満腹です。
先日患者さんが果物って意外と肥るよね?とおっしゃっていました。食欲の秋になると、果物の摂り過ぎで糖尿病患者さんの血糖値が上昇して血糖コントロールが悪化してしまう場合もあるのだそうです。その患者さんも内科の医師より指摘を受けたそうですが果物をたくさん食べる食習慣自体を改善することはできずにいるようでした。いくらでも食べられちゃう‥‥のだそうで。
果物には果糖という糖が含まれています。
糖類には単糖類と二糖類というのがあって、果糖は単糖類の一つです。はちみつや果実、根菜の一部に含まれています。甘さとしては、温度にもよりますがすべての糖の中で最も甘味が強いといわれています。冷たいほど甘く感じるのでジュースやアイスに入っています。
フルクトースは満腹に関連するホルモンのピークが低く、満腹感を与えにくい可能性があるそうです。なのにさらに!脂肪になりやすい、嬉しくない糖なのです!!
これが、いくらでも食べられちゃう!原因なのかも?
気を付けましょう。
さて。歯医者らしく虫歯の話をしましょう。
果糖は虫歯になるかならないか?それはきっと皆さんご存知だと思いますけど、虫歯になります。
強力な虫歯菌であるミュータンス菌は砂糖を使って歯垢を作る性質があります。歯磨きしないと歯の表面に白くべたっとついてしまうアレのことですが、菌体外多糖といいます。そのうえ、糖を分解して酸を産生して歯を溶かすので虫歯になりやすいわけです。果糖は歯垢を作るもとにはなりませんが酸は産生するので、結局虫歯にはなるわけです。
それでも、砂糖のたくさん入っているお菓子より虫歯にはなりにくいとは思います。食品の性状としてリンゴ、ナシなどは歯にへばりつかないから糖が歯に停滞しづらいと思われます。
さっきBS放送で見た番組でステビアというハーブの話がありました。
ステビアとベリーとペクチンでジャムを作ろうとしていましたが結局はちみつ加えていたかな?砂糖不使用でジャムを作れてしまうくらいステビアには強力な甘さがあります。砂糖の300倍ですって。
コカ・コーラ ライフ
という清涼飲料水が今年発売されていましたね。
ハーブのステビアから抽出される成分を合成している甘味料を使用しています。いずれにしてもハーブのステビアとは違い、天然の甘味料とそれを酵素処理して合成されたもので一日の摂取許容量が設定されている食品添加物です。そんなに摂取していいわけでもありませんし、砂糖も入っていますからくれぐれも虫歯に注意ですね。
甘いものは好きですか?
心を満たしてくれますよね。心の健康と体の健康、そのバランスは大事ですからあまり我慢しすぎずに、でもうまく折り合いをつけてコントロールして秋を楽しみましょう。