ブログ

飲酒と健康

テーマ: 健康情報 2012.11.18

yuki.gif
寒くなりましたね。
皆様、会社の方やお友達同士でお酒を飲む機会も多いことと思います。適度な飲酒は「百薬の長」とも言われ、健康に寄与することもあるようですが、お酒の強い方でも「休肝日」は必要です。

少量もしくは適量のアルコールは心地良さを感じさせる作用があります。少量から適度な量のアルコールで快楽を感じる脳のある部位Tegmental Area(VTA)からβエンドルフィンの放出量を増加させることがラットを用いた実験で立証されています。
しかし過度に飲酒する人に限っては特定の部位(眼窩前頭皮質)でもエンドルフィンが放出され、より高揚感が得られるとされています。
大量のアルコールは不安感や憂鬱を引き起こすシステムを誘発することもあるので、ビール一杯くらいで留めておくほうがより快楽を得られるもののようです。

忘年会は楽しいものなのに水を差すのもなんですが、このあとは飲酒の弊害について。
beer.gifまずは短期的な弊害について。悪酔いには注意しましょう。
飲酒によってアルコールの血中濃度が上がります。アルコールは肝臓で代謝され、アルデヒドと水に分解されます。このアルデヒドが悪酔いの原因です。血中濃度0.15~0.25%になると悪酔いや二日酔いの症状になると言われていてビール二本くらいで0.05から0.1%ですから悪酔い一歩手前といったところでしょうか。ちなみにチャンポンしてもしなくてもアルコールの量が変わらなければ同じです。

個人的にはちゃんぽんせずに大吟醸だけ飲んでる時は翌朝スッキリって感じなんですけど、科学的には根拠はないようです。neko.gif

次に長期的な弊害について。
個人的にドキッとしたのは飲酒をする女性は全く飲まない女性よりも乳がんの危険性が上昇するということです。
高濃度のアルコールは摂取量が増えるだけでなく、口腔粘膜や食道の粘膜にも強い刺激を与えますので注意が必要です。
口腔癌のリスクは喫煙や歯の粗造面からくる外傷とか言われていますが、飲酒との関わりも示唆されています。
愛煙家で飲酒をする人の調査が行われ、その結果深酒をすることはタバコを吸い過ぎることよりも口腔癌になるリスクが大幅に高いこと、またビールかワインを飲むことは同量のウイスキーを飲むよりもリスクが高いとのことです。

うーん。怖いですねえ。気をつけましょう。
でも、飲んじゃう‥‥。
今年の忘年会はどこになるのかしら。スタッフの希望次第ですねえ。beer.gif

乳歯と永久歯

テーマ: 小児歯科 2012.10.24

こんにちは。今日は朝からもんのすごい雨でした!
今日のような冷たい雨が降ると冬がくるんだなあと感じてしまいます。気が早いですかね?世の中はまだブタクサのアレルギーで苦しんでおられるシーズンだというのに。

今日知ったのですが、うちの近所にゴージャズに咲いてるセイタカアワダチソウもブタクサみたいにアレルギーを起こすのだと思っていたのですが濡れ衣でした。似たような出で立ちなのに…。セイタカアワダチソウの黄色が大好きです。
今日患者さんがおっしゃっていたのですが「ツボに沢山セイタカアワダチソウを生けたらとても綺麗よ」
本当にその通りだと思います。

さて。今月も「KIDS」の原稿を書いておりました。

乳歯から永久歯への生え変わり方についてよく質問を受けます。ヒトは乳歯20本、永久歯32本です。だいたい11歳くらいで乳歯が抜けて永久歯が生え揃っていきます。
そもそも乳歯は何のためにあるのでしょう。ほとんどの哺乳類は二生歯性といって、一生に二回歯が生えます。犬や猫も本数は違っても乳歯と永久歯がそれぞれあります。
ちなみに…
犬・・・・乳歯28本 永久歯42本
猫・・・・乳歯26本 永久歯30本
うさぎ・・乳歯16本 永久歯28本(お腹の中で永久歯に生え変わります。そして人や犬猫と違い生えた歯が伸びます)
ヒトの歯は生えてしまったら大きさが変わりません。小さい歯が生えて大きくなることはできません。だから小さい子供には小さい歯、大きい大人には大きい歯が生えるという理由だと思います。顎が大きくなるまで歯が生えなかったとしたら噛むことによる顎の発育もないわけです。そして乳歯は永久歯の生えるスペースを確保してくれる役割もあります。歯は生えると前の方へ倒れる(動く)性質があるのでもし乳歯が虫歯でかけたり抜けたりしてスペースを確保してくれていないと永久歯が前の方に倒れていってしまい、結果として歯並びが悪くなってしまいます。
なぜ一回しか生え変わらないのでしょうか。それは進化の過程でそうなったということでしょう。例えばサメは独自の進化を遂げています。比較的に簡単に抜けますが、何列も並んでいて抜けても次の歯後ろから前にせり出すように送られてきます。ベルトコンベアーのように。
鮫肌というようにサメの皮膚はザラザラですがサメの皮膚の突起が獲物を捕らえる歯として進化したものだと言われていますので、皮膚のようにターンオーバーしてくるシステムも納得できます。
羨ましいことですよね。

歯もそうだけど、私の皮膚ももうちょっといい活性を期待したいな…。

ではでは。

雨の夜

テーマ: 医院紹介 2012.09.30

台風17号が来ているせいかひどい豪雨です。ずぶ濡れになりながらやっと帰宅した日曜日の夜です。

この台風のために飛行機や船の欠航が相次いだようで大変な思いをされている方もいらっしゃるでしょうか。皆さん無事に過ごされますように!

明日から十月なので院内の模様替えをしました。ちょっとだけ。去年と同じ格好なのですがくま子もハロウィンバージョン。

廊下のタペストリーもハワイアンキルトをやめて冬っぽくこぎん刺し。

作り手も専門家ではないので粗い部分もあるのでご容赦を…とのこと。

私も小さいのを作りました。額に入れてもらっちゃいました。

こぎん刺し(こぎんさし)とは、青森県津軽に伝わる刺し子の技法のひとつだそうです。 一般に青い麻布に白い木綿糸で刺すものです。津軽地方では農民は仕事着、普段着において木綿が禁止され、紺麻布を着ていたが、麻は繊維が荒く、津軽地方の冬の寒さを防ぐことができませんでした。 そのため、麻の糸で布目を埋めていき、木綿の糸が手に入るようになると農家の女性が競うように刺繍をしたのだそうです。その模様も多種多様にわたり、その技巧を若い娘どうしで競ったとのことです。難しい模様を刺せる子は頭のいい娘ということだそうで。
先日NHKでも取り上げられていました。

診療が終わって事務仕事が終わってちょっとした時間に刺していただけなのであんまり大作はできませんがそれでも気分転換になりますkao-a02.gif

ame02.gif 朝おきてびっくり。愛知から東京あたりは台風直撃で大変だったようですね。怪我をされた方もいたとニュースで知りました。お見舞い申し上げます。

10月の診療日について

テーマ: 医院紹介 2012.09.25

10月の診療日がHPに出ていないという問い合わせを患者さんから頂いております。こちらの手違いで申し訳ありません。

10月は通常通り日曜日と木曜日と祝日がお休みですが、11日だけは木曜日も診療いたします。

今後ともよろしくお願いいたしますhalloween.gif

季節の変わり目。くれぐれもご自愛下さい。

テーマ: 医院紹介 2012.09.23

こんにちは。やっと涼しくなってほっとしました。
ここのところ夏風邪の名残みたいな体調不良に陥る方をよくお見受けします。季節の変わり目ということなんでしょう。
風邪やインフルエンザやノロウィルスが流行りだすと国立感染症のサイトをよく見るんです。
ちょっと前までマイコプラズマ肺炎が流行っていましたね。熱が下がってもかなり長く咳が続くし合併症もあります。
あとは麻疹や風疹。
予防接種をきちんと受けるのはもちろんですが、特に麻疹は合併症が怖いですからね。侮れません。最近は子供の感染症ではなく大人もかかる感染力の強い感染症です。
気をつけましょう。
などといっているうちにインフルエンザが流行りだすんでしょうか。新潟はまだみたいですが東京や千葉でぼちぼち出てきたようです…。

毎月いろいろ悩みながら原稿を書く「Kids」ももう二年以上続いています。医院に掲示、配布の他、松の実第二保育園さまの掲示板に張っていただいているので最近は自然と乳幼児向けの内容になっています。でも、園児さんたちもいずれは小学生になって中学生になるわけですからもう少し幅広い年齢の小児対象のものにしていけたらなあと思っています。

今月のトピックスは転倒などで歯が抜けた場合の対応についてでした。
ぶつける頻度としては圧倒的に上の前歯が多いです。乳歯(A)も永久歯(1)も生えてから1~2年つまり1才と7~8才で多いわけです。
乳歯は抜けても再植しませんが、永久歯は抜けても抜けたところに戻せば定着する場合が多いです。
予後を左右するのは、
①脱落歯の保存状態
②処置までの経過時間
③脱落後の歯槽窩(抜けたところ、歯ぐきとか骨とか)の状態
④固定方法や期間

保存は水でもいいですが、あれば歯の保存液が良いでしょう。
なければ牛乳か生理食塩水でも。
あとは根に絶対触らないことと治療までの時間が勝負ですが、やっぱり状態が悪いと定着せずに歯の根が吸収してしまったりすることはあるのです。

余談になりますが
小児歯科の文献を読んだりすると、本当に難しいことが多いです。たとえば乳歯をぶつけて歯が埋まることもあるのですがどっちに埋まったら永久歯に影響があるのかなど永久歯の時は考えなくてもいいようなことを考えなくてはならないですし、歯の周りの骨が折れた時も大人と子供では取扱が違ったり…。
そんなに頻度のあることでもないけど、だからこそ、いざそういう患者さんがいらっしゃった時のために常に勉強していないとダメだなーって自分を戒めることは多いのでした。

ではでは。
また来月お会いしましょう。

大きな地図を開く

医療DX推進体制整備について以下の通り対応を行っています。