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はみがきのこと
雪が降りました。新潟市内の平野部にも多少の積雪がありましたけど、当院は海に近いせいもあって今朝の段階では全く白いものがありませんでした。私やスタッフたちが車に載せてきた雪が落ちて駐車場にコロコロ転がっているくらいで。
これからどんどん寒くなって雪も降って‥‥と考えると少し憂鬱。
12月は予約が混み合ってなかなか急患さんをすぐ拝見できなくて大変申しわせない日々です。なんとかしなければ!と合間に拝見するのですが、予約の方もそんなに長くお待たせするわけにいかなくて。ジレンマですね。
近頃歯みがきが疎かすぎる方が増えている感じ。寒くなってみなさんいろいろ縮こまっているのかしら。
単純にやる気がないとか習慣がないとかいう事もありますが。大人の場合はちょっと心の病の方も多かったりしてデリケートな問題だけにアプローチに悩みます。少しでも気持ちのほうもお口の中のことも改善するお手伝いができたらいいと思っています。今は口の中にまでそんなに意識が向かないとしても、それでも歯科医院に行こうと思ってケアに来てくださるそれだけのモチベーションがうれしいです。結構歯科って皆さんのトラウマだから。
歯磨きって結構いろんな要素が必要だと思うのです。
まず、子供のころからの習慣。でもこれは大人になってからでも習慣化することは可能です。虫歯や歯周病で歯科医院に受診した際の歯磨き指導かしっかり歯磨きするようになったという方もいれば、配偶者がたまたま丁寧な歯磨きの習慣のある人で、つられてフロスを使うようになったとか。試しに使ったフロスについた自分の歯垢のにおいをかいで「こんなのつけておけない」と青ざめたとか、まあいろいろ。
あと、感覚。舌で歯に触れたときの感覚。ツルツルなのが普通で、そうじゃない歯垢のついた状態を異常(異変?)と感じ取れる敏感さがあるかどうか。口の中の粘つきを自分で感知できるかとか。
そして、動作。歯ブラシの動きを指先でコントロールできるか。そして磨いている場所を頭の中の地図で意識できているか?
子供に歯磨きを教えるときに口の模型を隣にもっていって一緒に磨くという事をします。子どもの未熟な空間把握を補助するためです。それと口の中の感覚(歯ブラシどこ当たっているの?)を一致させる。
当たり前の事のようですけど小学生には結構むつかしい。時には大人でも自分で自分の口の中のどこを磨いているのか意識できているのか怪しい方はいらっしゃいます。でも毎日お風呂には入ると思うしその時体は割と隅々洗いますよね?腕~脇の下~ふくらはぎ~って。同じことなんだけど、歯って混み合ってるし28本もあるから、やっぱり大変
きれいに磨けたら、きもちいいです。もちろん健康にもいいし。
食べ物の効果?
歯周病を予防する食べ物は?
歯周病に特効薬がないとなると歯磨きと食生活を注意するしかありません。歯磨きのコツについては医院で歯科衛生士さんにたっぷり教えてもらうという事にして‥‥。
耳学問(目?)としては食生活の方を。
歯や歯茎を強くして、
抵抗力を高める必要があります。
そのためには、
- ビタミン
- 食物繊維
- カルシウム
を効果的に摂取しなくては!でも何かを食べれば大丈夫とかこれだけ食べれば大丈夫とかこれを食べてはいけないというものはないのです。
ビタミンCは体の抵抗力を高めるし、ビタミンEは感染防御、ビタミンB6などは抵抗力を高めたり菌の増殖を抑える効果もあります。ベータカロチンはビタミンA になり感染防御に役立つようです。食物繊維は歯垢の除去や唾液の分泌を促すようです。もちろんカルシウムは骨や歯の形成を促してくれます。
一つとして欠くことのできない大事な栄養素たちで、つまりはバランスよく食べましょうということで。
よく特定保健用食品(トクホ)のコマーシャルを目にします。
歯周病のトクホといえば、歯垢の生成を抑え歯周病から歯ぐきを守るキシリトールガム「オーラテクトガム」というものがあるようです。私は食べたことないのですけど‥‥。ユーカリ抽出物が施行の生成を抑えるのだそうですよ。
あとは最近話題のスーパーフードとか。キヌア、アサイーなどですね。歯茎に限らず体によさそうです。
少し前に耳にしたのがアーモンドミルク。豆乳のアーモンドバージョンみたいなもののようですが。ビタミンEや食物繊維、あとはオレイン酸でしょうか。動脈硬化に予防効果があるようです。
アーモンドは暖かいところで栽培されている植物でカリフォルニアが最大の産地だそうです。日本だと小豆島。新潟で育てるには気候が適さないとは知っていましたが、ピンク色の桜みたいな花を楽しむくらいなら問題なかろうかと自宅の庭に植えてみました。しかし、人間欲が出るものですね。ここからは花より団子です。
アーモンドは自家受粉が出来ず、近くに桃の木などを植えねばあまり実を生さないのですが、単独で植えてしまった我が家のアーモンドにも一応実がつきました。インターネットなどを見ると、日本の梅雨がアーモンドの実の成熟に適さないそうで雨に当たると実が割れてしまうのだそうです。割れると腐るのでその時点で収穫するしかないということで一つ実を採りましたが果肉の中の仁という部分(種です)はとても小さく揚げても炒っても食べられそうにありませんでした。残念。
でもまだ少し実がなっているので八月くらいまで育つものが一つでもあれば収穫して食べてみたいと思います。執念。そのくらいじゃ歯周病の予防効果も美肌効果もないだろうから、そちらの方は毎日のプラークコントロールとスキンケアでなんとかしなければ‥‥
歯周病と糖尿病
歯科医院は今花盛りです。今年はピンク、紫をベースにしました。チューリップは黄色と赤ですが、黄色いチューリップに赤い縁取りのある種類はとても気に入っています。
画像とは全く関係ありませんが
歯周病と糖尿病の因果関係について。
歯周病が糖尿病の発症にも関係ある?と知り合いに尋ねられました。可能性はある、と答えておきます。
コンセンサスとしては
糖尿病と歯周病は互いに負の影響を与える。糖尿病患者にはその関連性を説明し、定期的に歯科を受診させて口腔状態を評価し必要に応じて歯科治療を行うべきである
とのことです。
歯周病有病者は非歯周病者に比較して糖尿病の有病率や発症リスクが高い。また、重度の歯周病を未治療のまま放置しておくことは糖尿病の血糖コントロールに悪影響を与える可能性がある。
という見解が出ています。
糖尿病の人はもちろんですけど、糖尿病じゃない人も歯周病を放置するのはやめた方がいいでしょう。
ホワイトデー
こんにちは。
今日はホワイトデー。
バレンタインのブログがないのにホワイトデーとは‥‥。ホワイトデーの習慣は日本発祥だとか。お返しの文化とは日本らしいですね。つまりは内祝い。律儀だなあ。
バレンタインのチョコレートのお返しとしてキャンディやクッキー、ホワイトチョコレートなどを送る日とされる。バレンタイン商戦ほど賑やかではないけれどそれでもデパートに売り場が設けられていました。でもお客さんは女性。最近は友チョコなども流行っているから女性同士で交換するのでしょうか。
女性=甘い物好き
という図式は偏見かもしれない。甘いもの好きな男性はよく見受けられるし。
しかし、虫歯は男性より女性の罹患率が高いのです。歯周疾患も女性の方が多いですし、ブリッジや義歯のある方も女性の方が多いそうです。でも他の病気に比べると虫歯は性差の少ない病気といえるのだそうです。
バレンタインもホワイトデーもチョコレートでもマシュマロでも、砂糖は虫歯菌の大好物。そこそこにしておいて、しっかり歯磨きしてくださいね。
食欲の秋
秋ですねえ。
一年の中で一番過ごしやすい時期では?と思いながら夕飯の後に梨をほおばって満腹です。
先日患者さんが果物って意外と肥るよね?とおっしゃっていました。食欲の秋になると、果物の摂り過ぎで糖尿病患者さんの血糖値が上昇して血糖コントロールが悪化してしまう場合もあるのだそうです。その患者さんも内科の医師より指摘を受けたそうですが果物をたくさん食べる食習慣自体を改善することはできずにいるようでした。いくらでも食べられちゃう‥‥のだそうで。
果物には果糖という糖が含まれています。
糖類には単糖類と二糖類というのがあって、果糖は単糖類の一つです。はちみつや果実、根菜の一部に含まれています。甘さとしては、温度にもよりますがすべての糖の中で最も甘味が強いといわれています。冷たいほど甘く感じるのでジュースやアイスに入っています。
フルクトースは満腹に関連するホルモンのピークが低く、満腹感を与えにくい可能性があるそうです。なのにさらに!脂肪になりやすい、嬉しくない糖なのです!!
これが、いくらでも食べられちゃう!原因なのかも?
気を付けましょう。
さて。歯医者らしく虫歯の話をしましょう。
果糖は虫歯になるかならないか?それはきっと皆さんご存知だと思いますけど、虫歯になります。
強力な虫歯菌であるミュータンス菌は砂糖を使って歯垢を作る性質があります。歯磨きしないと歯の表面に白くべたっとついてしまうアレのことですが、菌体外多糖といいます。そのうえ、糖を分解して酸を産生して歯を溶かすので虫歯になりやすいわけです。果糖は歯垢を作るもとにはなりませんが酸は産生するので、結局虫歯にはなるわけです。
それでも、砂糖のたくさん入っているお菓子より虫歯にはなりにくいとは思います。食品の性状としてリンゴ、ナシなどは歯にへばりつかないから糖が歯に停滞しづらいと思われます。
さっきBS放送で見た番組でステビアというハーブの話がありました。
ステビアとベリーとペクチンでジャムを作ろうとしていましたが結局はちみつ加えていたかな?砂糖不使用でジャムを作れてしまうくらいステビアには強力な甘さがあります。砂糖の300倍ですって。
コカ・コーラ ライフ
という清涼飲料水が今年発売されていましたね。
ハーブのステビアから抽出される成分を合成している甘味料を使用しています。いずれにしてもハーブのステビアとは違い、天然の甘味料とそれを酵素処理して合成されたもので一日の摂取許容量が設定されている食品添加物です。そんなに摂取していいわけでもありませんし、砂糖も入っていますからくれぐれも虫歯に注意ですね。
甘いものは好きですか?
心を満たしてくれますよね。心の健康と体の健康、そのバランスは大事ですからあまり我慢しすぎずに、でもうまく折り合いをつけてコントロールして秋を楽しみましょう。