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梅雨明け
梅雨が明けた途端にとても暑い一日でした。
今日の全国最高気温を記録したのは、館林でも熊谷でも多治見でもなく高知県の中村というところらしい……。38.6℃!!ひぃぃぃ。
新潟は31.5℃。このくらいでへこたれてはいけませんな。みなさん、熱中症にご注意を。
くまくんは甚平姿で夕涼みです。
風邪の流行るシーズンではないのに治療中に鼻の苦しそうなお子さんをよく目にします。慢性鼻炎の患者さんは非常に多いようです。そして鼻づまりのあるお子さんの90%以上に睡眠時の悪習慣があるのだそうです。
第1位 口呼吸 第2位 いびき 第3位 歯ぎしり
それ以外には 息が苦しそう とか 夜中に目が覚めるといったことがあげられるようです。第1位の口呼吸は、特に睡眠時細菌ウィルスなどが喉を直撃し体内に入りやすくなりアレルゲンを口から吸い込むことにもなりますし、口の中を乾燥させてしまい虫歯や歯周病になるリスクを高めます。第2位ですが、子供のいびきは大人のいびきほど注目されないのですが、あまり続くと体内が酸素不足になったりします。無呼吸症候群も鼻炎の子の方が少し割合が高いそうです。耳鼻科の先生によると多少の鼻づまりならブリーズライトなどの商品も効果があるとのことです。五歳未満の子供には使用できせんから注意が必要です。
ではでは。夏休みも後半戦ですが、お体気をつけてください。
○支援○歯援…×紫煙
先日歯科医師会から届いた郵便物の中に
「新しい成人歯科健康診査のご案内
生活歯援プログラム」
というものがあった。少し前に歯科医師会主催のセミナーの時も取り上げられていたのですが。成人歯科検診というと一般的にはお口の中を拝見してここが悪いですよー、歯医者に行って治療してくださいねーというものなんです。でも、こちらはお口の中をのぞかない検診。質問紙票に記入してパソコンにデータを入力して判定結果が出るというデジタル世代に受けそうな感じ?判定結果によって保健指導や治療勧告をするというもののようですね。
お口の健康は全身の健康と深い関係があります。
お口の健康は寿命の延伸にもつながります。
①心内膜炎
心臓の弁に歯周病菌が感染しておこることがあります。
また、動脈硬化を起こしている血管に歯周病菌が付着すると血管を狭める作用を促進するといわれています。
②肺炎
高齢者がなくなる最も多い原因が肺炎です。その中で多くを占めるといわれているのが食べ物や唾液が誤って肺に入っておこる誤嚥性肺炎でこれも歯周病原菌が大きな原因となっています。
③糖尿病
糖尿病の合併症には網膜症、腎症、神経障害、心筋梗塞、脳梗塞がありますが、6番目の合併症として歯周病が知られてきています。歯周病を改善すると糖尿病もよくなるというデータも発表されています。
④胎児の低体重・早産
歯周病の炎症で出てくるプロスタグランジンという物質が子宮の収縮に関わっているといわれています。
⑤タバコ
喫煙はがんや心臓病、脳梗塞の原因として知られていますが、歯周病にとっても大きな危険因子です。禁煙が歯ぐきを救い、ひいて全身も救うといえましょう。
加えて、皆さんバージャー病をご存知でしょうか?
閉塞性血栓血管炎ともいいます。わが国では一万人の患者がいるそうです。
手や足の先が青紫色になって強い痛みがおこり潰瘍になってひどくなると細胞が死んでしまう(壊死)病気です。喫煙者に多いとされていましたが、血栓をおこした血管から歯周病原菌が検出されたことなどから歯周病との関連があるといわれています。
これで全てというわけではありませんが、お口の中を清潔に保つことはとても大切です
(*´v`)σ*バレンタインデー♥(´v`*)
二月十四日はバレンタインデーですね。
後顧の憂いを絶つため遠征する兵士の結婚を禁じたローマ皇帝に反対したバレンタイン司祭が処刑された二月十四日を記念日としているそうですが、日本ではチョコレート屋さんの販売戦略によって女性が男性に親愛の情を込めてチョコレートを贈る風習として定着しているようです。
チョコレートは脂質が糖質の多い食品であるため、勿論歯科医としても程々に食べて欲しいなーと思っています。勿論健康に良い影響を与える成分(ポリフェノール)もありますが、あまり食べ過ぎると栄養も偏りますし虫歯にもなります。
ポリフェノールの抗酸化作用
そもそも抗酸化作用ってなんなのか??
酸化とは物質が酸素と結びついて錆びつかせるような事をいいます。
人間の体も錆びます。錆びると老化したり癌になったりします。人間の体は呼吸によって酸素を吸収し食物の栄養素と結びついてエネルギーを生成します余った酸素は活性酸素となります。これは体内の酵素反応を促進したり殺菌作用でバイキンを殺して病気になるのを防いでくれたりもします。しかし活性酸素は多すぎるとバイキンじゃなくて自分の細胞を攻撃してしまうのです。脂質を錆びさせれば動脈硬化を引き起こしDNAを傷つければガンを引き起こしたりもします。紫外線によるシミにも活性酸素が関係していると言われます。
この活性酸素に対抗する作用を抗酸化作用というわけです。
食品に含まれる抗酸化物質は
ビタミンC、ビタミンE、βカロチン、リコピン、ポリフェノール類(フラボノイド、カテキン、イソフラボン、アントシアニン)、クエン酸、銅、亜鉛、CoQ10、αリポ酸などなど。
そんなにか!
と突っ込みたくなります。
食品で抗酸化物質を摂取するよりまず生活習慣を改善して活性酸素をうまないようにするのが良いでしょう。
喫煙をやめ食品添加物を取り過ぎない事など、でしょうか。紫外線で活性酸素がうまれシミができるのを防ぐならばサプリメントを摂るより先に帽子や日傘や日焼けどめで紫外線を防いだほうが……。
そして、バランスよく食べましょう。
とはいえ、チョコレートは精神を落ち着かせる効果もありますし。チョコレートが好きな方はとても多いです。
そんな貴方にキシリトール100%チョコを。
あんまり「チョコレート食べた!」という満足感はないんですけど虫歯と肥満の心配がないですからね。
医院受付にてご相談ください。
恋人たちのイベントに水を差すつもりは毛頭ありませんよ……?
飲酒と健康
寒くなりましたね。
皆様、会社の方やお友達同士でお酒を飲む機会も多いことと思います。適度な飲酒は「百薬の長」とも言われ、健康に寄与することもあるようですが、お酒の強い方でも「休肝日」は必要です。
少量もしくは適量のアルコールは心地良さを感じさせる作用があります。少量から適度な量のアルコールで快楽を感じる脳のある部位Tegmental Area(VTA)からβエンドルフィンの放出量を増加させることがラットを用いた実験で立証されています。
しかし過度に飲酒する人に限っては特定の部位(眼窩前頭皮質)でもエンドルフィンが放出され、より高揚感が得られるとされています。
大量のアルコールは不安感や憂鬱を引き起こすシステムを誘発することもあるので、ビール一杯くらいで留めておくほうがより快楽を得られるもののようです。
忘年会は楽しいものなのに水を差すのもなんですが、このあとは飲酒の弊害について。
まずは短期的な弊害について。悪酔いには注意しましょう。
飲酒によってアルコールの血中濃度が上がります。アルコールは肝臓で代謝され、アルデヒドと水に分解されます。このアルデヒドが悪酔いの原因です。血中濃度0.15~0.25%になると悪酔いや二日酔いの症状になると言われていてビール二本くらいで0.05から0.1%ですから悪酔い一歩手前といったところでしょうか。ちなみにチャンポンしてもしなくてもアルコールの量が変わらなければ同じです。
個人的にはちゃんぽんせずに大吟醸だけ飲んでる時は翌朝スッキリって感じなんですけど、科学的には根拠はないようです。
次に長期的な弊害について。
個人的にドキッとしたのは飲酒をする女性は全く飲まない女性よりも乳がんの危険性が上昇するということです。
高濃度のアルコールは摂取量が増えるだけでなく、口腔粘膜や食道の粘膜にも強い刺激を与えますので注意が必要です。
口腔癌のリスクは喫煙や歯の粗造面からくる外傷とか言われていますが、飲酒との関わりも示唆されています。
愛煙家で飲酒をする人の調査が行われ、その結果深酒をすることはタバコを吸い過ぎることよりも口腔癌になるリスクが大幅に高いこと、またビールかワインを飲むことは同量のウイスキーを飲むよりもリスクが高いとのことです。
うーん。怖いですねえ。気をつけましょう。
でも、飲んじゃう‥‥。
今年の忘年会はどこになるのかしら。スタッフの希望次第ですねえ。
象牙質知覚過敏症
冬季に比べると知覚過敏で来院される患者さんが少なくなった印象です。
風や水の冷たさが和らいだのでしょうね。
知覚過敏は虫歯でもないのに冷たいものや酸味の強いものを飲食したり冷たい風に当たった時または歯ブラシで触れた時などに一過性にキーンと歯がしみる状態のことです。この「一過性」は教科書的には30秒以内に治まるものとのことです。
実際には重度の知覚過敏になるともっと長く続いていて、歯の神経の病変ということになり、場合によっては歯の神経を取らないといけないこともあります。
さて、象牙質知覚過敏症(知覚過敏)はどのようにして起こるのでしょう。端的に言えば
「象牙細管が開いて神経を刺激するから」
です。
象牙質には象牙細管という細いトンネルが走っていてその中は組織液が充満しいます。冷たいものや歯ブラシといった刺激で組織液が動くと象牙細管の中の神経終末が興奮して痛みを生じるわけです。
象牙細管が開く原因は様々で歯周病で歯肉が退縮して象牙質が露出したり、咬み合せや歯ブラシによる摩耗、歯ぎしりなどが挙げられます。
治療法は様々です。
①象牙細管内の神経の感覚を鈍麻させる。(閾値を下げる)
②組織液を凝固させて、動かなくすることで刺激をブロックする
③象牙細管口に蓋をする
当院でもこの三つのやり方で治療を行なっています。
①はいわゆる知覚過敏用の歯磨剤です。硝酸カリウムという成分が入っているものです。
よく薬局で売っているシュミテクトはこれですね。
うちでは、システマセンシティブを販売していますが硝酸カリウムで歯髄の興奮を抑制して、もうひとつの成分乳酸アルミニウムで象牙細管を封鎖します。
レーザーの種類によっては近くを鈍麻させるものもあります。
②これは知覚過敏の薬を歯科医院で塗布してもらう方法です。ずいぶん昔から行われている方法だと思います。
あとはEr‐YAGレーザーの照射を行う方法もあり当院でも処置が可能です。
③まずは②と同じく薬を塗る方法があります。MSコートという薬を当院ではよく使用します。薬を塗るとカルシウムの結晶ができて象牙細管口をふうさしてくれます。甘いものを頻繁に摂る方だと虫歯菌が出す酸ですぐ結晶が溶けてしまうこともあるみたいです。
もうひとつの方法は虫歯の治療の詰め物と同じような材料で細管口に蓋をしてしまいことです。
どの方法にも長所短所はありますし、病態によって方法を選択しています。
ご相談ください。