■ カテゴリー: 健康情報
入れ歯の講習会に行ってきましたの
日曜日は上京いたしました。
早起きして新幹線でびゅーーーんと東京駅まで行きそこからお茶の水のセミナー会場へ。
日常臨床の悩みとして、「下の総入れ歯ってあんまり吸いつかない(泣き)」
患者さんの中にも下の総入れ歯の悩みを抱えている方は多いかと思います。
それを解決する糸口が無いものかと参加したセミナー。
他の先生たちも悩んでるんだと思います。セミナーは満席でしたし。
とても高名な先生たちの講演なのですが、吸着する下顎総義歯の型取りの方法をよく噛み砕いて説明してくださいました。誰でも出来る方法として。
しかし実際やるとなると、保険診療では難しいのだという事は講師の先生のおっしゃる通りなのですが、エッセンスとして取り入れられるところを取り入れていけたらいいなと思いました。
今年は入れ歯を重点的に勉強しようと決意しました。数十年前から変わっていない顎の動き咬み合わせの学問ですがその一つ一つを復習して新しい技法を習得していきたいですね。
なんだかんだ言っても義歯がこの世から無くなることは多分ないですし、私の歯医者人生あと何年か何十年か勉強し続けて経験を重ねたら、かなり難しい症例でも吸着する入れ歯が作れるようになるだろうと……そうなりたいので日々精進します。
もしも、運動会で歯が抜けたらば
こんにちは。急に秋らしくなりましたね。
秋といえば食欲の秋…読書の秋…そしてスポーツの秋でしょう。秋は運動会の季節(運動会は学校や幼稚園によって春と秋に分かれるようですが、今日は体育の日でももありますし)
スポーツに付き物なのがやはりケガ(汗)
やや強引ですが今日は歯の外傷の話です。
乳歯の外傷では折れるよりも脱臼の場合が多いようです。脱臼とはぶつかった歯が移動したり埋もれたり出てきていたり完全に抜け落ちたりといったことです。
歯が抜けてしまった場合、治療の重要なカギとなるのは、「歯根膜」と呼ばれる歯の組織です。これが新鮮な状態で保存されていればほぼ元通りに口の中に戻すことが出来ます。ただ、乾燥してしまうとその可能性は低くなります。保存状態が良好であれば歯科医院では歯を戻して固定して8から12週そのままにしておきます。
① 洗う 水道水で大丈夫です。こすってはだめ。
② もし、抜けた歯がきれいな状態で、抜けたところに戻せるなら戻す。
③ ②が無理なら歯牙保存液に入れる。市販されています。
もし余分があるなら水道水で洗わず歯牙保存液で洗ったあと、新しい保存液に入れるのが望ましいで
しょう。(歯の頭の部分をつまんで根には触らないでね) ※ネオ製薬工業という会社から出ています。
④ 歯牙保存液がないなら牛乳や生理食塩水の中に。ただし保存できる時間はずっと短いのでご注意を。
⑤ なにもなければ、水道水。ほっぺの裏に入れておくなどとにかく乾燥させないことが大切です。
とにかく外傷で歯が抜けてしまったら、乾かさないようにして出来るだけ早く歯科医院へ。ただし、生え代わりが近いような歯は抜けても放っておいて大丈夫です。 |
猛暑とアイスと
あちこちでお祭り、花火など目白押しです。昨夜は新潟祭りの花火でしたか
くまくんも、夏祭りバージョンです
この暑さについついアイスクリームなどの氷菓に手が伸びてしまうのは必然でしょうか……。甘くて冷たいものの誘惑に勝てる子供はあまりいないような気がします。アイスクリームは冷えた状態で味わうためにかなり高い糖分が添加されています。虫歯とカロリーの点からご注意を!
さて、そんなわけで本日は人間の味覚について。
味覚は新生児の段階から既によく発達しているもので、本能的に甘味に対しては最も反応が鋭く、つまりおっぱいを吸う反応が見られます。これは生理的欲求と一致するためでしょう。しかし三か月から五カ月位になると色々な味を受け入れることが出来るようになります。徐々に酸味や塩味にも慣れてくるのです。また甘味は酸味や辛味等の味を隠す働きがありますから、甘味を被せた食生活が多いと甘味のみに味覚が満足してしまい他の味に慣れないために幅広い味覚の発達が損なわれてしまうので注意が必要です。
余談ですが私は塩辛いものがあまり好きではありません。(残念ながら甘いものは大好き)
塩味の味覚は離乳機から始まる後天的な食体験によって形成されていくようです。4歳ごろには大人と同じくらいの濃度の塩味を好むようになるそうです。実際に塩味の濃いものを食べている人は塩味に対する味覚が鈍感になっており、薄味に慣れている人は敏感になっているようです。離乳の初期からあまり食塩を与えてはいけないといわれており、大人の食べ物の約五倍に薄めたものが基本で、そこから少しずつ近づけていくのです。
(うちの親の卵焼きは甘かった。少なくともしょっぱくはなかった……)
食育の前段階として幼児期の食生活というのは殊に重要なものです。離乳期から小学校時代にかけて色々な食べ物を経験することにより、食生活の幅が広がっていくのが望ましいですね!
最後に、うちの植栽を紹介♪
歯ぐきが黒いの?
こんにちは。桜の季節が過ぎ日に日にあたたかくなってきますね。ゴールデンウィークは如何がお過ごしでしたでしょうか?
私は土をいじって三日間過ぎたような気がします。花壇を耕し、種を蒔いたり、花苗を移植したりしました。
今日は歯ぐきのお話。といっても歯周病の話ではありませんヨ
主に女性患者様からたまに訴えがあるのですが歯ぐきが黒っぽくなっているとの審美障害があります。「スモーカーズ・メラノーシス」と言われ喫煙と強く関係します。メラニン色素の沈着によるものですが、レーザーを照射することで改善することは可能ですが喫煙すればまた沈着してしまいます。
子供の歯ぐきも黒っぽくなっていることがあります。親御さんからの訴えが稀にあります。原因を尋ねられた時の答えとして「受動喫煙」を示唆するかどうかはとても悩むところです。受動喫煙というのは、身の回りの喫煙者の副流煙を吸い込むことです。これによって様々な健康被害が出ていることは敢えて説明する必要はないでしょう。副流煙の中のニコチンによって歯肉のメラニン色素沈着が起きるといわれています。
最近ではこの「受動喫煙」以外にも多数の因子が影響しているとの報告があります。
「髪の色」 色素の濃い子供が歯ぐきの色も濃いということです。
「日焼け」 身体のメラニン色素が活性化されてそれが歯ぐきにも現れるということのようです。
「口呼吸」 歯肉の乾燥がメラニン生成を活性化する可能性があるようです。
しかしながら、家族の喫煙場所も子供の歯肉のメラニン色素沈着に影響しているようですから、注意するにこしたことは無いでしょうね
春~。糖尿病の研修会にいってきました。
こんにちは。二月ももうすぐ終わり、いよいよ春らしくなってきましたね。
先日、新潟県歯科医師会公開講座で「糖尿病と歯周病に関する研修会」に参加してきました。
糖尿病が歯周病を悪化させ、歯周病が糖尿病を悪化させることは一般の方にも認識が広がってきているように近頃実感します。
糖尿病は免疫力を低下させるので感染しやすくなり、歯周病は感染症の一つですから当然かかりやすくなりますし悪化しやすいです。糖尿病の合併症として網膜症や腎臓病や神経障害、足壊疽、心筋梗塞などが挙げられますがそのうちの一つとして歯周病も加えられました。
また歯周病菌の死骸が「内毒素」と呼ばれる多量の毒素をまき散らすことが、血糖値にも悪影響を及ぼします。毒素が血糖値を下げるホルモン(インスリン)の働きを邪魔してしまうので糖尿病を悪化させるようです。
内科の主治医の先生と連携をとって治療に当たる必要性を改めて感じました。
糖尿病の方の歯周病を厳密に管理していく必要は勿論ですが、血糖値のコントロールがうまくいっていない場合は外科的処置で危険を伴う場合もありますから術前の対応も重要になってきます。
当院では、まずは問診をきちんと行っていく他、外科的処置の前に血糖値を測定するような対応もとっていくことを検討しています。
糖尿病で内科を受診されている方はもちろんですが、市町村や会社の健診で血糖値高めの指摘を受けられた方は申告するようにしてくださいね