■ カテゴリー: 虫歯
ミュータンス菌はたんすとは違うんだよね?
こんにちは。
今日はミュータンス菌のお話を。
ふと思い出しました。小さい男の子に「ミュータンス菌はたんすとは違うんだよね?」と聞かれた日の事を。その発想に思わず笑ってしまいました。洋服箪笥との違いを説明したことを覚えています。しかしまだ幼稚園生なのにミュータンス菌という単語をご両親から聞いていたという事ですもんね。すごい!
ミュータンス菌は学名「ストレプトコッカス・ミュータンス」といいます。連鎖球菌の仲間で、虫歯菌の名で知られています。
よく、砂糖が虫歯を作りやすい話は聞くと思いますが、いくら砂糖を食べても虫歯菌のいない口の中に虫歯はできません。しかし、乳歯が生えてミュータンス菌が定着し始めると、砂糖を摂ることで虫歯ができやすくなります。ミュータンス菌はネバネバして水に溶けない物質(グルカン)を砂糖から作ります。これがミュータンス菌が歯の表面に付着する足がかりになります。グルカンは歯垢(プラーク)を作ります。砂糖を摂ることで歯の表面に歯垢が形成されるとプラーク内のミュータンス菌は飲食物中の糖分を分解して酸を作り歯を溶かしていきます。これが何度も繰り返されると歯は崩壊し虫歯が発生することになります。
最近では、赤ちゃんの口の中は無菌でミュータンス菌は親などから感染するものであることは周知の事実となって、親御さんや祖父母の方からその種の質問をされることが少なくなりました。ほとんどないといっていいでしょう。常識として定着しているようです。
食物や食具を介して伝播するわけですが、たとえミュータンス菌が母親から子供の口の中に入ったとしても、すぐに虫歯が出来るわけではありません。口の中に定着するためには砂糖の存在が不可欠だということをお忘れなく。三、四歳の頃に砂糖の味を覚えさせないことは虫歯菌を定着させないためにとても重要です。
新潟の子供は日本一虫歯が少ないそうです。今後もそうありたいものですね!
暑かったです
こんにちは。今日はとても暑い一日でした。これから夏に向けてどんどん暑くなるのでしょうけれど。
新潟市は日中の最高気温が28.3度まで行ったそうです。秋葉区では30度近かったとのこと。長岡では30度越えと。
そんな中、医院のバラは結構元気です。
つつじが咲き終わったので、今日は剪定を行いました。
今年は少し花が少なかったけど来年はたくさん咲いてほしいものです。
学校歯科健診が始まりましたね。
私も先日一校健診のお手伝いをしてまいりました。これから養護の先生が集計をして,虫歯や歯肉の病気のあった生徒さんには治療のおすすめレターが行くはずです。もらったら速やかに歯科医院に受診しましょうね。
たくさん虫歯があると治療にも時間がかかって通うのもげんなりするし、春見つかった虫歯はちゃっちゃと治してしまうのが得策です!引き延ばすと来年にはもっと増えていてもっとげんなりしちゃいますからね。宿題と同じです。
ではまた!
食欲の秋
秋ですねえ。
一年の中で一番過ごしやすい時期では?と思いながら夕飯の後に梨をほおばって満腹です。
先日患者さんが果物って意外と肥るよね?とおっしゃっていました。食欲の秋になると、果物の摂り過ぎで糖尿病患者さんの血糖値が上昇して血糖コントロールが悪化してしまう場合もあるのだそうです。その患者さんも内科の医師より指摘を受けたそうですが果物をたくさん食べる食習慣自体を改善することはできずにいるようでした。いくらでも食べられちゃう‥‥のだそうで。
果物には果糖という糖が含まれています。
糖類には単糖類と二糖類というのがあって、果糖は単糖類の一つです。はちみつや果実、根菜の一部に含まれています。甘さとしては、温度にもよりますがすべての糖の中で最も甘味が強いといわれています。冷たいほど甘く感じるのでジュースやアイスに入っています。
フルクトースは満腹に関連するホルモンのピークが低く、満腹感を与えにくい可能性があるそうです。なのにさらに!脂肪になりやすい、嬉しくない糖なのです!!
これが、いくらでも食べられちゃう!原因なのかも?
気を付けましょう。
さて。歯医者らしく虫歯の話をしましょう。
果糖は虫歯になるかならないか?それはきっと皆さんご存知だと思いますけど、虫歯になります。
強力な虫歯菌であるミュータンス菌は砂糖を使って歯垢を作る性質があります。歯磨きしないと歯の表面に白くべたっとついてしまうアレのことですが、菌体外多糖といいます。そのうえ、糖を分解して酸を産生して歯を溶かすので虫歯になりやすいわけです。果糖は歯垢を作るもとにはなりませんが酸は産生するので、結局虫歯にはなるわけです。
それでも、砂糖のたくさん入っているお菓子より虫歯にはなりにくいとは思います。食品の性状としてリンゴ、ナシなどは歯にへばりつかないから糖が歯に停滞しづらいと思われます。
さっきBS放送で見た番組でステビアというハーブの話がありました。
ステビアとベリーとペクチンでジャムを作ろうとしていましたが結局はちみつ加えていたかな?砂糖不使用でジャムを作れてしまうくらいステビアには強力な甘さがあります。砂糖の300倍ですって。
コカ・コーラ ライフ
という清涼飲料水が今年発売されていましたね。
ハーブのステビアから抽出される成分を合成している甘味料を使用しています。いずれにしてもハーブのステビアとは違い、天然の甘味料とそれを酵素処理して合成されたもので一日の摂取許容量が設定されている食品添加物です。そんなに摂取していいわけでもありませんし、砂糖も入っていますからくれぐれも虫歯に注意ですね。
甘いものは好きですか?
心を満たしてくれますよね。心の健康と体の健康、そのバランスは大事ですからあまり我慢しすぎずに、でもうまく折り合いをつけてコントロールして秋を楽しみましょう。
江戸時代も予防が大事?
桃の節句
三月三日は桃の節句ですね。
ひな祭りは、高貴な生まれの女の子の厄除けと健康祈願のお祝いとしての「桃の節句」が、庶民の間にも定着して行ったお祝いです。ですから単なるお祭りではなく、お七夜やお宮参りと同じく女の赤ちゃんのすこやかな成長を願う行事です。いうなればお雛さまは、赤ちゃんに降りかかろうとする災厄を、代わりに引き受けてくれる災厄除けの守り神のようなもの。気持ちの問題ですが、省略せずにきちんとお祝いしてあげてくださいね。
知り合いに「もう実家に住んでない場合ってお雛様を親は飾るのかな?」と尋ねたところ、ちゃんと飾られているらしいです。娘を思う気持ちはとうに自立して離れて暮らしていても同じなのでしょう。なおさら?
しかし。誤算が一つ。
ひな祭り本番前に桃が開花して菜の花が枯れてしまいそうなこと
ピンクや緑で色づけされて目にも楽しいですよね。
お餅を細かく切ってオーブンで焼きお砂糖を振れば出来上がりです。
今はむらさき芋パウダーとか人参パウダーとか天然素材のものも手に入るので砂糖とパウダーを水で溶いて加熱し焼いたお餅を絡めれば彩も豊かです。
お砂糖は虫歯の原因ですから、食べた後は歯磨きを!
もうすぐ春を迎えて卒業卒園のシーズンですね。
みなさん希望にあふれた春になりますように!推薦で学校に受かっちゃったけど勉強についていけるか心配だとか、小学校で友達沢山ほしいだとか、春から新しい趣味を始めるとか、皆さんからいろいろなお声を聞くととても楽しくなります。
四月から六月は学校歯科健診の時期です。この機会にお子さんのお口の中に意識を向けてみてください。虫歯はなくとも歯肉炎のあるお子様が増えています。生活習慣を見直すなど家族の会話の中でお口の健康について触れてみていただければ幸いです。